あおぞらDiary

日常とか趣味とか

体外受精/採卵のきろく

16日目:採卵当日

この日の朝は5:30起床時。水分を摂って良いのが6時までなのだが、ルーティンの排便を済ませておきたいがために水500mlがぶ飲み。予定の内服をも済ませる。無事6時過ぎに排便。なぜ排便事情を書くかと言うと、万が一麻酔中にウンコを漏らさないか心配だったからだ。

 

6時半を過ぎると夫と娘が起きてくる。朝食をモリモリ食べる家族を横目に、昼食は何を買って帰ろうか思案しつつ空腹に耐える。

 

家族を送り出した後は診察開始時刻の1時間前にクリニックへ入り、受付を済ませてロッカーで更衣をする。この術衣と髪ネットが思ってたより手術の装いで緊張してくる。点滴を刺して前準備を済ませたら待機スペース(後の回復室)へ案内されしばらく待ち時間。すると先に処置を終えた人が壁を挟んで隣のベットへ帰ってきた。なにやら平気そうだ。通常1時間の安静のところを30分後に帰る話までしている。

 

そして私の番が来た。いつもの内診室とは違う奥の採卵室で内診台へ登る。痛みで暴れる人もいるからだろうか、手足をベルトで固定された。いざ、採卵開始だ。

心配していた痛みだが、膣に打たれる局所麻酔の痛みは歯医者のそれと同程度かそれ以下で、最初の消毒のクスコの方が苦しいぐらいだった。まずは右の卵巣から採卵が始まったが、こちらはほとんど痛みなし。エコーの画面で採卵の様子が観察でき、卵胞液がチューっと吸われるさまは見ていてちょっと楽しかった。聞けば先生も実況してくれる。無事に右の卵胞を吸い終え、左へ移る。左のほうが卵胞が多く、卵胞を刺すたびにチクッチクッと感覚がするのが分かった。こんなところにも痛覚があるんやなと感心していたのもつかの間、しばらくすると左腹部の圧迫感が表れ次第に痛みに変わってくる。穿刺の感覚も生々しくなり表情が歪む。ちょいちょい「痛いっ」と声が出る。そばにいた看護師さんにあと2個だからね〜などと励まされながら採卵を終えた。この時もエコーで残りの個数が知れたのは良かった気がする。

 

処置後はガーゼを詰め込まれ観察室へ移動。この頃には左腹部の痛みがピークを迎え吐き気を伴ってくる。事後のほうが痛いやん!となる。さっさと横になりたすぎて下着を身に着けるのも辛い。あおむけで血圧測定の後は海老の姿勢から動けず、自分はこのまま腹腔内出血で死ぬんや…などと思いながら夫に終了報告のラインを入れ目を閉じた。

 

30分ぐらいして目が覚めた。まだ痛いけど仰向けになれる。苦悶する程ではなくなっている。お腹は空かないが昼食に何を買って帰るか思案できるぐらいになった。

1時間安静の予定がクリニックの開院に伴い忙しくなったためか放置されつづける。おかげで痛みはほとんどなくなった。待つこと1時間半、このまま転んでていいか心配になってくる。これは自分で「回復しました〜」って言うやつ?え?と思いながら待つ。腹が減ってきた。2時間くらい経った所ででナースコールしてみるがまだ安静と伝えられる。痛がりすぎたんかな…と不安になってくる。結局3時間弱過ごした所で安静解除になった。あとから聞いた話、静脈麻酔と勘違いされていて安静のタイマーが長くなっていたとのこと。

 

最後は診察。事後の卵巣の腫れは許容範囲内、卵子は16個採取できたとのこと。これは成熟卵の数?聞きそびれたけどもたくさん採れたからふりかけ法と顕微鏡受精を半分ずつしますと告げられた。次週培養結果が知らされるとのこと。

この頃には痛みもほとんどなく、帰りにスーパーでキンパとヤンニョムチキンを買ってモリモリ食べた。

 

総評…

採卵自体、心配していたより痛くなくて良かった。膣は麻酔の時以外痛くなく、それ自体も軽微。左の採卵中は痛みで体がこわばり顔も歪み声も出たけど、暴れたり叫ぶほどでもなく、腹は痛いが処置中〜処置後1時間で和らぐし鎮痛薬の処方もあるので苦しみは続かない。なので全身麻酔(静脈麻酔)までは要らんかったなという感想。事前の案内では午後から出勤できると伝えられていたけど、個人的には推奨しない。